【タイトル】
未来にむかって~(副校長から)【本文】
今回のテーマは,「褒めない・叱らない?」です。こどもをやる気にさせる魔法は,褒めることだと言われています。しかし,オーストリアの精神科医であるアドラーは,褒めることも叱ることも否定しています・・・。褒めるのではなく「勇気づける」ことが大切なのだと言っています。褒めることや叱ることには,自ずと上下関係,非対称性が生まれます。ここには,相手を自分の思い通りにしようとする意識が働いています。自分の思い通りの行動をすれば褒める,逆の行動をとれば叱る。判断基準は,大人の方にあります。褒められることは嬉しいことなので,こどもは褒められる行動を選択するようになります。それも,褒めてくれる人が支持したことは聞くけど,そうでない場合は聞かないという選択基準ができてしまいます。なぜ褒められたのか,叱られたのかという振り返りは全くなく,生き方につながらないということが褒めない,叱らない理由です。 アドラーが言おうとしていることはよく分かります。褒めるというよりも,事実や努力を認めてあげられる言葉をかければよいのかもしれません。例えば,お手伝いをした子に「偉いね。」と言うよりも,「ありがとう,助かったよ。」と言った方が,「役に立てた」という自己有用感をもたせることができます。そして,「また,役に立ちたい。」と思うことでしょう。この思いが「やる気」に繋がっていきます。「偉いね。」だと「やる気」には繋がりません。 いよいよ来週は,とよにしスポーツフェスティバルです。練習では褒められることよりも,指導されることが多かったかもしれません。だからと言って急に褒める必要はありませんが,練習にしっかり取り組んできたことや,指導されたことを自分で気を付けて直してきたことなど,結果や成果ではなく,そのプロセスの中での努力をご家庭でもお子さんに聞いていただけたら,幸いです!(続く・・・) 副校長 齋藤 克人【添付ファイル】
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