【タイトル】

未来にむかって~(副校長から)1月号

【本文】

 今回のテーマは,「意識させる」です。先日の第3回学校公開には,773名の保護者の方々にご参観いただき,本当にありがとうございました。私も総合的な学習の時間において,発表の場面を設定しました。発表の学習は,それぞれの意見や考えを出し合って,よりよい学びにしていくという「ねらい」があります。またもう一つ,発表すること自体にも「ねらい」があります。だから,先生は,声の大きさや話型を大切にします。まず,相手に聞こえなければ意味がないので,はっきりと聞こえる声で話すことが原則です。1年生の頃から話す対象の広がりと声の大きさのスケールを示し,自分の声の大きさを意識させています。隣の子と話す声の大きさと,教室の全体に聞こえるように話す声の大きさは自ずから変わってきます。幼児では,難しく就学してから身に付けていく技能ですが,それは相手を意識するようになるからです。  発表することに重点を置きすぎると,発表さえしていれば良いことになってしまいます。伝え合いを内容とした国語の学習で陥りやすい失敗です。自分の意見を発表することだけに一生懸命になり,友達が話しているときも,自分の発表のシミュレーションをしていて,おざなりなうなずきと拍手だけはしています。いわゆるカラオケ型(入力することに一生懸命で人の歌を聴いていない)は,発表場面によくあるパターンです。この失敗の原因は,相手意識の欠如です。相手を見て相手に伝わるように話す。相手の反応を見て言い方を変えるというのは高度な技ですが,相手の立場に立って分かりやすく話すことを意識するだけでも変わってきます。  相手意識を育てるには,異年齢集団での関わりが一番です。1年生でも幼児の理解の程度を考えて話し方,説明の仕方を変えることができます。6年生は,なかよし班活動では,1年生に分かるように話します。伝える相手を意識することは,想像力を働かせることであり,「思いやり」につながります。 (長文になりましたので,来週の2月号に続きを書きます!)       副校長  齋藤 克人


【添付ファイル】

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