【タイトル】

未来にむかって~(副校長から)5月号

【本文】

 今回のテーマは,「褒める」です。初めて自転車に乗れた時のこと,初めて逆上がりができた時のこと,初めて台上前転ができた時のこと・・・,他の子にとっては普通のことでも,運動が不得意な子にとっては忘れられない日です。周囲の情景とともに,明確に記憶しているものです。体育の学習などの技能は,「できた」「できない」が明確です。「できた」は,自分自身の問題ですが,友達や先生が応援してくれたり,共に喜んでくれたりすれば,嬉しさは倍増し,違った意味をもってきます。  繰り返しになりますが,「できた」は嬉しいことですが,褒められればもっと嬉しくなります。褒められることとは,誰かに認められること,承認されることです。それは,個人として大切にされているという実感であり,生きていく上で原動力になります。「できた」を褒められることで,努力すること,練習することが無駄ではないことを理解します。この理解は,他の場面にも活かされる貴重な経験です。さらに,ここに友達が関与し,アドバイスによって「できた」につながれば,アドバイスしたり応援したりした友達も活かされることになります。友達の力に感謝する気持ちは,こども同士の関係をよくしていきます。体育の学習には,褒める場面がたくさんあります。「できた」を感じた子,それに協力した子だけでなく,昨日より今日というように小さな進歩を認めて,褒めることができます。身体の動きの小さなことでも「よさ」を認め,褒めることもできます。  褒め言葉には,不思議な力があり,本人だけでなく周りの友達もいい気持ちにします。学校やご家庭では,褒める場面を意図的に創り,具体的に褒めることで,先生と子ども,子ども同士,保護者と子どもの関係性がよくなっていくと信じています。                副校長  齋藤 克人


【添付ファイル】

thumbnail_undoukai_ouen.jpg

※携帯電話によって、画像が表示できない場合があります。