【タイトル】
未来にむかって~(副校長から)9月号【本文】
今回のテーマは,「知的好奇心」です。こどもたちにとって分かる学習にするためには,こどもの知的好奇心を刺激する必要があります。こどもは,新しいことを知りたい,学びたいという気持ちをもっています。その気持ちを上手く活かしていけば,こどもが主体性を発揮し,自ら分かる学習を作っていくようになります。しかし,知的好奇心の方向性や中身はこどもによって異なります。それは,生活経験からくる興味・関心の違いです。一方でこどもの「遊び」は,知的好奇心や精神的欲求が原動力となっています。学校では,この「遊び」を上手く取り入れています。 生活科では,「もっと」という言葉が知的好奇心を刺激します。「もっと大きなシャボン玉を作りたい。」「もっと丈夫なシャボン玉を作りたい。」「もっとたくさん作りたい。」など,こどもたちは,遊びながら「競争」や「偶然」を楽しんでいます。そして,自分の中で「もっと○○」を設定して,創意工夫を楽しんでいきます。「さっきより大きなシャボン玉」「誰よりも丈夫なシャボン玉」を目標として,試行錯誤を繰り返していきます。ここには,その子なりの気付きがあり,思考があります。しかし,その気付きも思考も表出させなければ伝わらず,皆で共有することもできません。さらに,表出することで気付きが思考として整理されていきます。この過程の有無が「遊び」と「学習」の違いです。 理科では,「もっと明るくするには?」「もっと食塩を溶かすには?」「もっと大きく育てるには?」・・・と,「もっと」を考えさせることで,「条件」を変えることに目を向けていきます。「もっと」は,現状を変えるための言葉です。新しいことを知りたい,学びたいは,「現状を変えて,よくなりたい。」という思いから生まれます。「もっと○○するには?」の○○は,変化を期待する具体的な言葉が入ります。 ぜひ,ご家庭でも,生活経験からお子さんの知的好奇心を刺激していただけたらと思います。 副校長 齋藤 克人【添付ファイル】
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