【タイトル】

未来にむかって~(副校長から)12月号

【本文】

 今回のテーマは,「褒める」です。学校では,本日14日から展覧会が始まりました。こどもたちの作品を観ていると,工夫したところが必ず見付かります。平面作品では,苦労したり,こだわったりした様子が見えてきます。そんな平面作品,特に「絵」には,完成を自分で決めなければならない難しさがあると,考えます。小学校の頃,自分なりにいいかなと思っても,つい描き加えたり,いじったりして取り返しのつかないことになって後悔することがありました。  私が小学校4年生の時に,図画工作は,専科の先生になりました。その先生がお話を読んでくれ,その情景を絵にするという学習がありました。一人ひとりが下絵を描き,さらに描いた場面ごとにグループになり,そのグループで共同して大きな絵に仕上げ,超大型の絵本にしていきました。私は,主人公を描いていましたがネズミが,その先生が自分のグループに来て,「あなたの描いた主人公を大きく描いた方がいいよ!」と言ってくれました。「上手!」と直接褒められた訳ではありませんが,認められたことが嬉しかったことを今でも覚えています。  褒められると嬉しくなるのは,ちゃんと見ていてくれていると実感できるからです。承認欲求の強さは,自信の無さの裏返しです。また,自信の無さを隠すために相手を低く見たり,先制攻撃をしたりと言った行動をとるようになります。今のこどもたちは,実は自信がなく,認められたくてしょうがない子が多いように感じます。小さなことでも具体的に褒めて,認められていることを実感させ,自信を付けさせていきたいものです。  そこで,上手な褒め方についてですが,後ではなく,(1)その場で褒めること。美辞麗句を並べるのではなく,(2)自分の感動で褒めること。さらに,(3)結果と過程を結び付けて褒めること。総括的ではなく,(4)具体的に褒めること。第三者が褒めていたという,(5)三角褒めを使うこと。などがポイントだと考えます。  ぜひ,ご家庭でも,展覧会にご来校いただき,お子さんの作品について,頑張りを認めたり賞賛したりしていただけたらと思います。                     副校長  齋藤 克人


【添付ファイル】

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