【タイトル】

未来にむかって~(副校長から)3月号

【本文】

 今回のテーマは,「あなたが いたから」です。4月の学級開きから1年,学級を閉じる時期となりました。お子さん一人一人が「この学級で良かった。」という気持ちを残して,学級を閉じられるといいなと考えています。そのためにも,担任の先生が「いい学級だった。」「先生も楽しかった。」と言えることが大切です。お子さんの中には,進級・進学への不安を感じている子もいることと思います。その不安を払拭するためにも,1年生から5年生は,進級への期待を膨らませ,希望をもたせて,発展的に学級を閉じていくことが大切です。6年生は,小学校の締め括りであり,大きな節目を迎えます。中学校生活への期待よりも不安が大きいかもしれませんが,中学校生活での楽しそうなことを想像させ,いい気持ちで卒業して欲しいと願っています。  さて,こどもたちは,自分一人で大きくなったと考えがちです。確かに,時間とともに心も体も成長していきます。こども自身の成長する力,よりよくなりたいと思う気持ちが成長の原動力であることは,確かです。でも,「人は人によって人になる」という言葉のとおり,人との関わりによって成長していきます。こどもたち相互,こどもと担任との関わりがあるからこそ,その中で成長していきます。他者との関係による成長には,以下の3つの側面があります。 (1)他者が鏡になる → 他者を通して,自分を見つめることができます。他者を鏡にすることで,自分の姿が明らかになり,成長のきっかけになります。 (2)他者に教えてもらう → こどもたちは,自分の力で,できる部分と誰かの助けにより理解し,できるようになる部分があります。学びには,他者が必要です。 (3)他者に励まされる → 一人ではできないことも,一緒に取り組む仲間がいたり,応援されたりすると力が出ます。互いに励まし合うことは,勇気を与えます。  「他者」は,「あなたたち」と考えてしまいますが,「あなた」のように特定の誰かを意識することが大切だと考えます。英語では,「あなた」も「あなたたち」も「You」ですが,日本語は,明確に区別します。学校では,キャリア教育の一環として,学級を閉じるにあたり,自分の成長を手助けしてくれた特定の「あなた」について,考えさせる学習を設定します。ご家庭でも,ぜひ,「あなた」について,話題にしていただき,お子さんが「あなたが いたから」というお話をしてくれたら,大変嬉しく思います。  最後になりましたが,この1年間も,本校の教育活動にご理解,ご協力をいただき,本当にありがとうございました。                            副校長  齋藤 克人


【添付ファイル】

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