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未来にむかって~(副校長から)11月号
今回のテーマは,「価値ある体験(1)」です。今月18日(月)から,音楽会に向けて特別時間割が始まります。学校行事は,日常の教育活動に変化をもたせるだけでなく,自己実現の機会であるとともに,価値ある体験としても位置付けられます。体験すること自体に価値があるという考え方もありますが,より質の高い体験をさせることにこそ,意味があります。
学校教育の場では,結果よりもその過程を大切にします。ここが実社会と異なるところです。結果で評価され,結果がすべてという社会の論理は,学校教育にはなじみません。ただ,学校教育であっても頑張っていればそれでいいというものではありません。昨日よりも今日の方が上手になっているという成長していることが必要です。そのためにも,他者からの指摘やメタ認知による自覚によって自身の課題を明確にし,その解決に向けて努力していることが重要です。自分は,ここまでしかできないと努力することをあきらめたり,上手くいかないことへの保険として,努力しなかったりという選択も許されません。個々の課題を明確にすること,努力する気持ちを集団として醸成していくことが先生の役割,指導力を発揮する場面です。もう一つ,避けてきた役割があります。それは,個々の能力の限界を見極めることです。努力は,必ず報われるというのは理想であり,学校教育の幻想でもあると思います。
来月5日(木)から,音楽会が始まります。ぜひ,この機会に,ご家庭でもお子さんと音楽会に向けて「価値ある体験」について,話し合っていただけたら,嬉しく思います。 副校長 齋藤 克人
公開日:2024年11月08日 17:00:00
更新日:2024年11月15日 07:47:58